233年の出来事。その11
リビングのソファーで、なんとなくダレてると
モエギが隣に来て、ちょこんと座った。
モエギ「ねぇママ、
あの黒いおっきいやつはなぁに?」
えっ?💦
そういえば、引っ越して来た時から
何となく家にあったので、
今まであんまり気にかけてなかったけど、
アレって一体何なんだろう?💦
黒くて大きい機械?でもないか?💦
重厚な蓋を持ち上げると
白と黒の細い規則的な板の列が現れる。
その1つをそっと上から押さえてみると
ポロンと音が為った。
「楽器?なのかしら?
ママにもよくわからないわ」
モエギ「わーい❗️ 私もやりたぁい❗️」
そう言って、少し背伸びをした娘は
白の板を左から順番に押し始めた。
古い機械のせいか、
ちょっぴり調子っぱずれな所もあるけど
どうしてだろう?
何故かとても懐かしい音色ね❤️
この旧市街の邸宅は
マルイ家のご先祖さまが
住んでたことがあるらしいんだけど
ご先祖さまは、
これが何かわかってたのかしら?💦
楽器、だとしたら
キチンと使いこなせていたのかしら?💦
あっちこっち触ってみたけど、
結局、この機械の事は何もわからなかったわ。
ただ、音が鳴ると、
とても心が和むって事だけはわかったの。
ミアラさんなら何か知ってるかな?
明日、久しぶりに図書館に行ってみよう。